どうして、か。この世には理由のない理不尽なんていくらでもある。こう成ったから成った。そこに理由なんてないし、必要すらない。
少なくとも、僕も望んだところではない。僕もただ、生き続けろという願いにしたがっているだけ。知っているかい?二つの矛盾した願いがあると、片方しか叶えることができないんだ。
――そして、誰も望んでいないのに崩れるからこそ、幸せなんてものは尊いんだ。むしろ、幸せを一瞬でも感じることができるだけで、その種族は余程に幸せだ。
[まくしたてるエルナ>>101に反応すると、]
――そして、君も、理不尽な淘汰を受ける。
[相手を縛り付ける鎖のような殺意を言葉に込めて、矢を射るように相手へ放つ。本来であれば殺意など持たない己だが、戦術としての殺意の使い方は教わっている。強烈な殺意は、素人が相手の場合、その戦意をそぐためにはかなり有効な道具だ。
こちらに瞳を向けられたなら、瞬く間にこちらも自らの瞳で捕らえ、交差する視線にもまた強烈な、血に塗れた刃のような殺意を向けるだろう。]
……“貴方が人狼だったら、いいのに。”か。図らずとも、望み通りになったようだ。