そこから、その石から、妖気が漏れてまくって……いたわ。……まだまだね。次は、どうかしらね……。[ 砕け散る石の欠片に向ける眼には、もう光を捉えることはできなくなっている。それでも煌めきを追うようにして、背後へと微かに首を向けた。 ]………『しっかりね』[ そう動いた唇の形を、ヴェルナーならきっと読み取ってくれるだろう。 ]