― 6年前 ―
くび?
…わぁ、ホントだ。
ここだけ逆さまね。
[
示された場所には言われた通り、他とは逆に張り付く鱗があった。
恐る恐る指を伸ばすと、逆鱗と呼ばれるその鱗はとても柔らかく。
隣の鱗と比べるように指を滑らせると、とても不思議な感覚を返して来る。
しばしの間、その感触を確認するように指を滑らせていると、アリーセの口から耳を疑うような説明が零れ落ちた]
…えっ、これ弱点なの?
たいへん、ちゃんと護らなきゃ!
[触ってはいけない場所だったのだと思い、慌てて手を離す。
それから自分のクローゼットからスカーフやストールを出してきて、アリーセに似合う物を探し始めたりした]