― 天使竜と魔と ―
[聖魔の境を越えた場所から生まれ落ちた竜が産声を上げる。>>44
その時には、片時たりとも油断ならぬ相手と対峙していたがために視線のひとつしか投げなかった。
だが戦いを終えた今、近づいてくるその存在に意識と声を向ける。>>99]
悪趣味はおまえたちのその姿だろう。
[揶揄に皮肉を返したが、悪趣味とはある意味、魔にとっての褒め言葉でもある。
紡がれる光の繭を見て、意図を聞けば、おかしげに笑った。]
なるほど。
撃ちあげるとは面白い。
是非試してみようではないか。
[何割が無事に届くかは知らないし、魔王にとっては些細なことだ。]