……[ありがとう、だなんて。本気で言っているのだろう、この男は。立ち去ることはなく腕を組んで座るフランツを見下ろす。彼と話す時に言葉を探して黙ってしまうのは前からだったが今日程考え込んだことはない無表情でこんなことをされれば怖いかもしれない、だが仕方ないことだ。今から言おうとしているのはずっと前から、彼が背負うものの重さに気付いた時から思っていたこと]フランツ、お前さ……