[振り返ったとき、桔梗色の髪が棚の向こうを通りすがるのが目に入る。 ]……あ、エリー。 [エレオノーレは此方に気づいたのかどうか、もう別の棚に向かいかけているようで、声をかけるには少し遠かった。ゆえに、その愛称を口にしたのも、呼びかけるというよりは確認のようなものだった。]