[“弟”であるゆえに、ギィへの血の服従には縛られていないヴィンセントは、独立して動くことに別段の支障も躊躇も見出さない。声なき声で呼んだ影が届けた夜光盃を煽り、使者《コウモリ》がユーリエの元から戻るを待った。**]