[はっ、と窓外に広がる、白の景色に顔を上げた] 飛んでった……? いや、そんな事、する訳ない! それだけは絶対にない![黒い翼で、白い闇の奥へと羽ばたいた様に。誘われる様に、雪世界の奥へ、連れて行かれた様に。或いは、そう。淡い風花の夢の様に。雪の中、夢は溶け消えた]