[宙を舞うリボン。カレルは既に手に巻いている。先に取れということだろう。けれど手を伸ばすよりも先に、咆哮が響いて]レトッ![ベリアルの動きが早く、一瞬の遅滞を生んでくれた。袖から振り出したスパイクを握ったまま、レトと隣へ駆け込んで、虎頭の眉間に突き立てた。カレルの剣も山羊の頭を寄せ付けず、深々と急所を抉る]