ー現在・メインサロン→資料室ー
[メイン・サロンから資料室は少し距離があるか。2人の会話は、前に軽く話した職業の話から切り出される。]
あー、そういえばそんな話をしたっけ。
俺は難病の研究をしてるんだ。
昔、難病で友人を亡くしてね。
……それがきっかけで、対した頭もなかったのに、今ではこんな研究員さ。
[研究職に就くことを決心した時のことを思い出すと、少し懐かしい気分になる。自分が、まさかこんな仕事にーーなんて考えながら話していただろうか。専門的なことを問われれば、アデルなりに少ない知識を振り絞って答えただろう。]
……そういうカレルは、何で宇宙船の警備部に?
[ふと見たときに、忙しく駆け回っていたカレルの猫っ毛が、よりいっそうぴょこんと跳ねているのが微笑ましかった。]