人狼物語−薔薇の下国

420 グロリアス・マギカ・グラマーティオ-スブ・ロサIII


富豪の娘 ドロシー


 あ、ちち違うんです、治療は……終わってて。
 血が、まだ残ってる、だけ……。

[手のひらで肩をごしごしと擦れば、傷口が癒えていることは伝わるか。]

 あの……第二の試練、のことは訊いた、んですけど……
 ……人狼、って、何なんでしょう?
 人に化ける、狼……が、この中にいる、ってこと……?

『…………。』

[そう、契約者は“人狼がどういう存在か”については、全く触れていない。
 目の前の男性から説明されるか、それとも“彼女”から聞かされるか。いずれは知るのだろうけれど。]

 そ、そう、ですね。ちょっと変わってる、かも。

[流石に“本名”までは明かせない。
 うさぬいの言っていた“不都合がある”の意味は、おぼろげながら理解できてきたから。]

(101) 2016/04/04(Mon) 22:46:00

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