[ウェルシュのいる岩場との距離を測りつつ、呼吸を整える。負けてる部分はある、でも、勝ってる部分もきっとある。そこを引き出して対すればいい。どこまでも真っ直ぐな想いは単純な方向へ向かう]……負けたく、ねぇからな。[勝ちたいんじゃない、負けたくない。そんな想いに応えるように、風が周囲に渦を巻いた。*]