― 厨房から逃げ出して ―[「お粗末様」という声に思わず視線をオズワルドへ投げて――] ぅわ…っ[投げられた革袋に手を伸ばした。先ほど差し出された袋。コケモモの入ったものだ。投げ返すことも出来たが、今はまず、逃げ出そうと。結局、食べたかったのかもしれないし貰えるものは貰いたかったのかもしれない]