― 現在・酒場 ―
[客の乗船が始まってしばらく後。
賑やかな声が扉越しに聞こえてくる。 どうやらレストランは盛況のようだ。
刈屋はジャケットの胸ポケットから懐中時計を取り出し、時間を確認する。]
もうしばらくこちらに客は来なさそうかな。
そして………
『試練の開始もまだ先だな。』
[酒瓶の棚でのんびりしていた蟷螂が、微かな羽音を立てながら刈屋の肩へと止まる。]
……それじゃ、レストランの手伝いに行きますか。
[幸い、酒場の入口の片方はレストランからつながっており、もうひとつもレストランのフロアから見える位置。酒場へ客が来てもすぐに対応できる。
刈屋は身だしなみを確認した後、レストランへと向かった。]
→ レストラン ―