[閑話休題。
不意に、新幹線内のあちこちから声が湧きあがる。
歓声に近いそれに周囲を見れば、窓の外を見て騒ぐ姿とカメラのシャッター音がちらほら。>>51>>62]
ほら、富士山が見えるってさ。
[窓を外を指差したが。
冷ややかな目で山を見やり、感動もへったくれもない呟きに呆れつつ一瞥されれば。>>85
文庫本を置いて、よいしょ、と隣の席へと身を乗り出した。]
もうちょっと他に言うことはないのか。
っていうか俺も見るから、ちょっと頭避けろ。
……へぇ。やっぱ近くで見ると、でかいもんだな。
[炉の肩へ手をついて、流れていく絶景に感嘆の息を吐き出した。*]