[ 形といいサイズといい文句のない獲物を船べりから投げ入れてカナンが戻る。手早く皮を剥いで薄くスライスし、上からビネガーをかけて刻んだハーブを散らす。別の魚は背開きにして、素焼きの壺に入れた炭火で炙った。これには柑橘を絞っておく。海の豊穣を皿に並べて置き、カナンが切り出す話に耳を傾けた。]