[ レオヴィル軍が出撃準備を進めている頃、遠く、山間のサンソー村付近の渓流から、次々と小さな帆掛け船が川を下り始めていた。先頭の船には、揺れる船上でも軽やかに踊る舞姫が、シャンシャンと鈴の音を鳴らして踊り、その舞によって、霊的な加護を後続の船にまでも齎している ][ それぞれの小舟には、1人ずつ精霊魔法の使い手が乗り、風の精霊と水の精霊の力を借りて小舟の速度を有り得ぬ域にまで速めていた ]