― 後日譚 エディと ―
[エトヴァルトに訊いた「やりたいこと」。
それはこの国内で、という制限をつけたつもりはないのだけれど、彼から返った言葉は『国』に固執したもので、それは、それだけ彼が国という枠組みに拘束を感じていることを図らずも示していた。
そしてまた彼は、闇も自分の力であると、周囲から認められないことに苦しんでいたと吐露する。
ギィはそれを与えてくれた、それがあったから生きてこられたのだという告白は胸にしみた。]
おまえは、何も言わずに耐えていたんだね。
[カレルは、この目付役を、年上の「できた大人」と見ていた。
けれど、彼もまた自らの存在に思い悩むひとりの若者だったのだと腑に落ちる。]