― 酒宴の後、記憶には残らぬ夢の ―[指よりも浅く、広い範囲を撫でるざらついた舌。緩やかな熱に琥珀は濡れ、声を堪えようと腹がひきつるように揺れた] 怖くない 何も……怖くはない[細い指を時折締め付けながら否定しながらも、胸に痞えた嘆きの固まりが少しずつ解けていくのを感じた。怖いのは、この優しい声だ。優しい手に、笑顔に――]