[ ゾネス要塞への任務は滞りなく完了した。
見張りの者が立ち去った後
改めて彼女から用件を尋ねられると
ほんのすこし、あたしは口籠る。
何を、どう、聴くべきか。
だけど、口籠っていても仕方がなかった。
こんな機会、今後滅多に訪れないだろうから。]
……どうして。
ドロシー先輩は。
アイリ総督を手に掛けたのですか。
他に、方法はなかったのですか。
[ 静かな声で問えば、彼女の口から漏れるのは
”国を守る軍人としての模範解答”か、
それとも、果たして。 ]*