[イルマの手を借りて鎧を装着すると、鎧破壊に意気軒昂な彼を見送って、自分は馬を得るべく厩舎へ向かう。支度のできていた尾花栗毛にまたがると、赤の宮殿を後にした。] 虎はもう野に放たれているか?[呟きながら砂塵を巻き上げて向かう先には、別種の虎《タイガ》と猫《ソマリ》がいたりするのだった。]