[ミュスカの森の聖なる木は既に毒で祝福してきた>>37から、もう何も心配はない。
その後に通りがかったシャスラの町は、徐々にモンテリーの領土を侵していく魔王軍の足音に騒然としており、町としての機能は不安で破裂する寸前になっていた。
森のエルフを頼りに町に残る者に、逃げたほうがいいよと親切に伝えてあげたのはちょっとした気紛れだ。難民を抱える方がレオヴィルは大変だろうし、魔軍にとっては進軍ルートにゴハンが増える。
荷物を纏めた馬車が…ヒトが、レオヴィルに掛かる橋を目指して行列を成しているのを横目にしながら、双子はこのセミヨン川の岸までやってきたのだった]