― 回想・カヤとの秘密の日々 ―[夜の森は危険だ。危険だけれども、森の獣なら怖くはない。でも、その夜の森は違った。魔の色濃いものが森に入り込んでいる。そのせいで、森の木々も落ち着かなげにざわめいている。自分たちの森でなくても、求められれば助けてやりたい。そう思って入った森の中、見つけたのは魔物ではなく人だった。]