[自分の性別すら解らないが、腰には剣がかけてある。柄に手を当てると、何となく指が馴染むような感覚を覚えた。]剣があるから、頭を怪我した…?いや、そうとも限らない、か。[じっと考えていても仕方がない。まずは怪我の治療と、それから自分が何者なのかを思い出さなければならない。そう見知らぬ場所を、彷徨うように歩き出す。人の声に誘われるように足を進めると、そこは物々しい雰囲気をした建物の前だった。]― →灼熱の闘技場** ―