あの…、野茨公ならここに…――[そっと、彼に革袋を差し出す。彼に再生の力がある事は、知らない。彼が吸血鬼だったことも、今此処で初めて知った。でも、薬屋さんなら。いつもお腹が痛いときや、熱で苦しいとき、すぐに治るお薬を作ってくれたように。きっと何とかしてくれるかもしれない――、と。]