[部屋の中には、少女の血の代わりに、白く染まる雪が散ばっていた] …… …… …… ……どういう 事……?[雪を血と看做すなら、夥しい量の出血だろう。つまりそれは、部屋の窓が開け放たれてから、この1,2時間の話では無い。部屋に入り込む雪、外界へ開け放たれた窓からは、銀嵐の唸る様な歌声が響く。だけどそこに、少女の姿だけが、幻の様に何処にも無い]