[>>70鴉は彼女の肩から離れる。]
……分かった。
[避難をし始める人間達の背中を見送り。
微笑む彼女の命じるまま、吸血されるための身支度を始める。
先ずは手に持っていた剣と腰の鞘を。
そうして鎧を丁寧に道の上に置いた。
首から下がる銀製のペンダントは、銀の台座に星空の色をした石の嵌った華奢な造り。
女性の付けるものだと見ればわかるだろう。]
教会で見たが、これでも効くものなのか?
[熱いのは嫌、といった言葉に、一瞬彼女の傷を受けた筈の手に視線を向ける。
少しだけ迷いはしたが、ペンダントも鎧の上へ載せて。]
これでいいか?