人狼物語−薔薇の下国

525 ルー・ガルー戦記 11 〜カーマルグ半島帰属戦〜


元首 カナン


 じき日が暮れる。
 まだやるというなら付き合うが、


[突き飛ばした拍子に、首元から金色のものが零れかけた。
ゼファーではまず見られない金細工の護符だ。
惰弱と奢侈を嫌うゼファーの民は、普通装飾品を身に着けない。
素早く元に戻されたから、見えたのは一瞬だろう。]


  生き延びたことを喜ぶ時間も
  あってもいいと思わないか?


[かすかに聞こえる高音は、鳥の声だろうか。さて。
いずれにせよ借りは返したと、運命の女神共の高笑いを聞きながら片頬を上げた。*]

(99) 2019/11/05(Tue) 23:31:04

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