[彼女の声>>5は、静かでありながら力の篭ったもの。
そこに含んだ意思の強さを滲ませるように]
傷つけ、傷つけられる覚悟……か。
[それはどちらも重い覚悟が必要で。
万人が持つのは困難と思える内容だ。
謝罪するフィオンの苦笑を、首を左右に振って否定する]
いいえ。気にしないでください。
貴女の覚悟は、――…垣間見えたような気が、しますから。
[同年代の女性の考えを、少し知れたような気がして。
そのことがなんだか、嬉しかった]
…あ、はい。どうぞ。
[言われる侭に、腕を出す。大事に育てられたことを伺わせる白く細い腕だ。
今度は、されながら覚える番――と、フィオンの手つきにキールはしっかり目を凝らした*]