あいつ――まさかシュラハトの……!?[新興の軍事国家であるその国の名は、巫女もよく知っている。 幾度となくグリュングレースへ兵を差し向け、国土を切り取っていった国。 神殿を焼かれることはどうにか免れているものの、頭の上がる相手ではなく、何らかの要求をされれば断れぬ間柄であった] あの国の人間が、この聖域に何しに来たんだ……![願いを叶えるのが目的か、それとも土地か。 いずれにせよ彼らの好きにさせるつもりはないが]