― 酒場 ―
[道中、リヒャルトと他愛ない話をしながら目的地へと到着すれば、扉を開けて店内へ。
すでに店内には客がいて、だいぶ賑わいを見せている様だ。
こんな光景を見ていると、今日でこの店も終わりだなんて、信じられない。]
賑わってますね。
今日で最後だなんて思えないくらいに。
[正直に、思ったままを口にする。
そこにはやはり、寂しいという感情が含まれていたかもしれない。]
空いてる席は……あ、あの辺に座りませんか?
[店内を見渡して、空いてる席を見つければ、そこを指さして相手に確認するように首を傾げて。]