[潜った海の中は豊かな生命の気配に満ち溢れ、海底からせり上がった根の周りには大きな魚が群れている。
こんなところでさえカーマルグの豊かさを実感しながら、数匹の魚を突いて船上に戻った。
調理は他の誰かに任せ、船べりに身体を預けて他の連中の動きを見守る。
やがて、諸々一段落したと見れば、林檎の芯を海に投げて身を乗り出した。]
それじゃ、そろそろいいか?
俺たちからは、未来に向けた話がいくつかと、過去の清算の話がひとつある。
その前に、今回は俺たちが負けを認めて手を引いた形だ。
勝者として、何か言っておきたいことはあるか?
[一応聞いてみた、ほどの軽さで問いかける。*]