[輝音の答えは、自身の願いを否定するものではなく>>82
そういえば、いつか縋り付いたときもそうだったな、と小さく笑った。]
そうですね……
莉紗ではなく僕が死ぬ。
そのことで、運命はまた少しずつ変わっていくのかもしれません。
[残された家族の暮らしも、また変わってしまうのかもしれない。
もし、姉が試練を受けていた理由に自分も含まれていたのだとしたら、きっととても悲しむのだろう。
それでも、自分は、犯した過ちに耐えられないと思っていた。姉を欺き続けた自分が嫌いだった。]
[強く握られた手。
聞こえてくる囁きに、]
……え、
[ぎゅ、と強く手を握り返した。]