――…一度会いに行けばよかったな。[シュビトの気風に女は染まり切らなかった。生徒とも幾分か言葉を交わすようになりはしたが、盾仲間程の関係とはなり得なかった。2年という期間が終われば騎士団に戻ると決めていたから、彼らと無意識に距離を置いていたのだろう。けれど離れる決心が鈍るものが出来るのが怖くて。――ぽかりと胸に穴が開いたようだ。目の奥が熱くなるのを拳を握り締める事で耐える。どうやら己は思っている以上に彼らを慕っていたらしい。]