― 開戦前・大街道 ―
[名を呼ぶ声に、お? と思いながら振り返る。
目に入ったのは、大きく手を振る姿。>>66]
おう、お久しぶり。
あいっ変わらず、良く跳ねてんなぁ。
[返す口調はこちらも軽いもの]
ああ、良かった。
ちゃんと渡せなかった、なんて事になったら、何言われるかわからんからなぁ。
[姪からの贈り物がちゃんと届いてた事に、ほっと安堵の息を漏らして]
ああ、礼とかは気にしなさんな。
その伝言と、後はそれを実行してくれるだけで十分だよ。
[外に出る機会のない姪にとって、彼の訪れは外の風に触れる良い機会だから。
それだけでも十分、というのは言わずとも伝わるか]