[砦の上からは眼下の様子がよりよく把握できるのだろう。地上と力を合わせるように、クロイツを牽制する攻撃が飛ぶ。>>84そして、突撃隊が一目散の撤収にかかるや否や、援護が行われた。投石機が稼働する。空から石の雨が落ちるより先に到達するのは風を切って飛来する矢だ。突撃隊全員が砦に向って動きはじめた最後に馬にまたがろうとするカークを鉾槍で引っ掛けようとした兵が後ろ様に倒れる。その体に突き立った矢羽根の一筋は青光りする翼鏡。]