我らは大街道を中央平原へと進む。 そのまま通常速度で王都南郊まで伸すつもりだ。[ マルールの大義が通れば、いずれ王妃とその嗣子が辿ることになるだろう道筋である。] リンザールの騎馬弓兵を露払いに、 中軍は縦列、その他は三々五々、広域に散らして進む。 [ 一見、散漫ともいえる布陣だが、タイガが指を広げてかざせば、それは精緻なレース編み、あるいは艶やかな柄の蝶を連想させた。 ]