― カレンへの進軍 ―
[騎兵と歩兵の大半は陸路で。
工兵と、それから今後の経験を積ませたいものは自分と一緒に海路での進軍。
進軍の計画は自分が立てたものではない。最前線でソマリアードの副官を務めていた若き騎士にやらせた。
ざっとやりたいことを伝えれば振り分けてもらえるなぞ、ソマリアードがどれだけ騎士団の地固めをしてきたのか考えると、頭が下がる思いであった]
[だが――大きく船が揺れる。
火山より飛来した赤き竜の翼が、海を揺らしたのだ。
船長から全員捕まれ、投げ出されるなと悲鳴混じりの号令が飛ぶ]