は。やはりつれない。[再度の名乗りを求めるも、返答はやはり否。我知らず熱い息を吐いて、舌先を唇から覗かせる。側へ来た我が子へ右腕を上げて手出し無用の意を示し、先ほど剣に穿たれた左手で、右手に絡む野茨を撫でた。城主の血を受けた蔓は赤黒く変色し、剣の形をなす。]