[食堂での話の後。
少し一人になりたくて、「八重」の部屋で泣きはらした。
これで何年分もの涙を流したから、きっともう暫くは泣かずに済む。
少し目は厚ぼったくなってしまったけれど、
嗚咽がおさまった頃、目元を拭って。
漸く自分の足で立ち上がった。
部屋を出れば、正面――ダーフィトさんの部屋――の前にカークの姿があって、なんとなくそちらへ足を向ける。
そこで丁度聞こえた言葉>>91に、ぱちくり。
瞳に薄ら溜まっていた雫が頬を伝ったけれど、
もうそこに先程までの悔恨の色は無かった。]
え? え、え?
[最初は混乱が占めていた脳内も、状況を理解すればじわじわといろんなものが込み上げてきて]