[どう考えても、 “同一人物が” 、 “同時刻に” 、2人ともを処分したとするには厳しく感ぜられた。
他方が毒で、もう他方は刃で死んだと言うのならば。>>41
怪しまれない為に多くの物は持ち込めないのだから、本来一辺倒である筈なのは仕方もないだろう。
極力重視したのは、どっちもを満たさない “かもしれない” 事。
(参謀様と外務長官様、カーテンの引かれた部屋。
ド素人が見て全貌が分かるのは不自然なのだ。)]
…誰が考えた、とか、言うなよ?
[ため息一つ、俺は一応考えた事を述べる。
何でも絶対に成功させなければならないとかで相当根詰めているらしい。
『王が突然に逝去し、なおかつ軍部に書簡が回らなかった事。
街中に箝口した筈の情報が伝播している事。
都合良過ぎる程のタイミングで再度南部が荒れ始めた事。』
「再確認な」、とそう口にして、更に続きを口にする。]