― 回想・とある事件>>25>>26の真相 ―
[少年は、攫われた時点ではまだ級友の惨殺体と自身の言葉の符号に気づかず。次は自分の番なのだ、ここで殺されてしまうのだと、できうる限りの抵抗を試みた。
――が、両腕両足を拘束されてる状態で、囚われた子供に何ができたか。
やがて少年が抵抗を諦め、思い出したかのように涙をながすだけになった頃。男は彼の拘束を解いた。
どういうつもりなのかと問う少年に、男はその手を取り跪き……
「手荒な事はしたくなかったが、どうしてもこの場に神の子を迎えたかったのだ…」と、口にする。
自身の悪意が人を殺させたなどという事に、気づいていなかった少年の、思考がそれを理解できるはずもない。
だが、男はそれには意を介さずに、言葉を…楔を口にした]