[どうやら注意する声は無事届いたようだ。手を上げて合図を送ってくるフランツ>>83を見ながら、ホッと胸を撫で下ろす。
その間にもこちらの攻撃を受けたことで、妖術師の怪しげな術から解放された生物たちが、どんどん元の姿へ戻っていった。]
それにしても……あの妖術師、一体どのくらい力を持っているんだろうか?
[新しく矢を補充する間に、そんな独語を漏らす。一匹ごとの戦力には限界があるらしく倒せないほどではないが、何せ数が多すぎる。生物を魔物化する原理はよく分からないとはいえ、一度にこれほどの影響を及ぼせるとなれば、(戦いを仕掛けた動機やら心根の程度やらはさておき)一筋縄ではいかないほど能力が高いに違いないと思えてきた。
これは油断できないぞと考えていれば、壁に藻の足ががりを作ろうとしているゲンゴロウ集団に、塀の外で直接攻撃を主体にして戦っている人々が気づいた>>88。フランツが危険だと言葉をかけてくれたお陰と分かると、即座に呼びかけ>>93へ応じる。]
こっちは大丈夫!だから、にーちゃんにはそっちを任せた!