[もっとも、心は郷里へと急いたところで、砦から逃げてきた兵を掌握し、傭兵と契約を結ぶなどの準備には相応の時間はかかる。
オクタヴィアスが手にした兵の内情予測がついたところで、カークはキュベルドンの森へ、情報を携えた伝書鳩を飛ばす。
カークがなおも王都に留まったのは、後方撹乱の可能性を摸索するためだけでなく、オクタヴィアスの統率能力を自分の目で確認したかったからであった。
いよいよ出発という日、オクタヴィアスに従って出征する知人を見送る態で、ウェストマール王都・郊外での演説を聞く。>>26]
坊ちゃんは確か、俺と同い年だったな。
[オクタヴィアスが父親の死に言及した時には、わずかに瞑目した。]