人狼物語−薔薇の下国

168 グラムワーグ・サーガ


魔女の娘 キアラ

― まだ平和な頃のおはなし ―

[姿見の前で、神妙な手つきで胸元のリボンの傾きを直す。
まだ幼さの残る、背の低い娘だ。
澄んだ翠玉の瞳を期待と緊張に膨らませながら、
新品の服に身を包み、背筋を伸ばす。

紺色のリボンの端に手を添えて、
きゅ。と結び目を深くしてから、深呼吸をひとつ]

 ん、ん。これで…ばっちり、だよね――

                   …っとお。

[緊張でこわばっている頬に気づいて、パンと軽く頬を叩いた]

(97) 2014/03/27(Thu) 18:46:32

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