人狼物語−薔薇の下国

297 吸血鬼の脱出ゲーム


声無しの タクマ

― 温泉の前 ―

[ツェーザルに手を引かれるまま歩いていけば、
やがて、確かに湯の気配が前方から漂ってきた。

何処をどう辿ったのか定かではないし、
前回来た時とは、周囲の風景も違う気がする。
だが、間違いなく、自分が来たことのある温泉だ。

ひょっとしたら、強く行き先をイメージすることができれば、
いずれはそこにたどり着けるのではないだろうか。
もし、脱出するための出口を求めれば、
あるいは、扉を開く鍵を求めたならば。

思考は、異様な音を耳にして途切れる。]

(96) 2015/02/04(Wed) 20:05:37

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