寄っていくの?
[社に入ってもっと聞くかと尋ねれば、仲間たちは顔を見合わせた後で、それぞれ首を横に振る。望郷の歌ともいえる曲に身を委ねると、これから控えているでろう戦いへの決意が鈍るであろう、とか。概ねそのような事を思ったのかもしれない。わたしもそれには同意だった]
そっか……、じゃあ別の機会に改めて聞きましょう。
[混沌とする現状を治め、これまで通りの平和な時代が取り戻せたら、また。
そのように励ますと、彼女たちは口元に薄い笑みを浮かべた。当然これも、建前であるはずなのだけど、…───本心と区別がつきにくい時が、ごくまれにあった。]