[ぱしん。その音の出所がはじめの数瞬理解できずにいた] …… …… ……!?[トオルの胸元へ、これで決める、と放たれたはずの正拳が受け止められていた。唯受け止められたわけでは無い。大地の魔力を存分に宿したその拳を受け止めきれたという事は。トオルがあれほど鈍く感じられずにいた魔力の流れを理解して、それも同時に受けきったという事に他ならない。かすかな動揺に瞠目する]