[首をゆるりと横に振って視線をおろし、辺りを見回す。絵も久しく描かなくなってしまった。と胸の中独りごちる。大人になったら、と。言ってくれた人が、…ふたり、いた。きっと出来るようになる。きっと描けるようになる──…そんな無邪気な”明日”を信じていた日々に。今、こんな自分をどうしてあの時想像しただろう。ほろ苦い想いが、胸の裡を*滑り落ちてく*]