人狼物語−薔薇の下国

489 グラムワーグ・サーガ4


天軍指揮官 ナネッテ

[大天使───その化身は、微笑みをもってそれに応えた。
 案内を乞うことはなく、教会へと足を踏み入れる。
 その傍らに影の姿を認めれば、ナネッテは僅かに顎を引いた。
 労う意を以て一度影へと視線を送り、再び顔を正面へ、
 人々の中心にある青年へと向ける。]


 マレンマ。


[大音声ではない。
 さり気ないほどの呼び声が、救世主たる青年へと投げられた。
 名を問うことも確かめることもない。

 見誤ることはない。
 …───かつて、この腕に抱いた愛し子を。]

(96) 2017/11/03(Fri) 22:43:47

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